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回転児雷也は既存設備の能力増強を容易に行うことができます。特に活性汚泥法との組合せでは多くのメリットがあります。
1.前処理による負荷低減
回転児雷也は連続洗浄機構(回転散気管)を持つため、高負荷をかけても槽が閉塞することなく、長期間安定した運転が可能です。このため、前段に配置するだけで既存設備の負荷を大幅に低減し、装置全体の処理能力を大幅に向上させることが可能です。
2.コンパクト&工期短縮
回転児雷也は容量当たりの処理能力が高いため装置がコンパクトです。また、ユニット式なので据付け・配管など僅かな現地工事のみで運転が開始できます。設置スペースが少ない場合や既存設備の運転を停止できない場合などでも適用が可能です。
3.汚泥発生量減
汚泥転換率の低い「回転児雷也」で前処理を行うことで、活性汚泥槽の運転が安定すると同時に、装置全体としての汚泥発生量を削減することができます。
4.糸状菌抑制
糸状菌の発生はバルキングを引起し、活性汚泥の運転を困難にする恐れがあります。糸状菌発生の原因には諸説ありますが、特定の物質が糸状菌の発生を誘発することが分かってきています。
一方、回転児雷也内に発生する菌は通常の活性汚泥菌ではなく、糸状菌が優勢になります。このため回転児雷也では糸状菌誘発物質を処理することができ、後段の活性汚泥槽には誘発物質が流入しません。
回転児雷也には負荷低減に加えて誘発物質を除去する効果があるため、後段の活性汚泥における糸状菌発生を強く抑制します。
5.実施例
業 種:豆腐など製造業
排水量 :900→1200m3/日に増産
既 設:活性汚泥槽1700m3
原水水質
BOD:1200 mg/L
COD: 750 mg/L
S S: 450 mg/L
n−H: 70
mg/L
容積負荷が0.64→0.85kg/m3・日と増大するため、前段に回転児雷也を設置して能力を増強した。
回転児雷也R-75H型
φ7500×7800H(有効290m3)
回転児雷也容積負荷5.0kg/m3・日
設置後
水質 原水 放流 規制値
BOD:1200 4 10 mg/L
COD: 750 6 9.7
mg/L
S S: 450 5 15 mg/L
n−H: 70 1↓ 5
mg/L
回転児雷也出口でBOD=1200→500mg/Lと58%除去となった。このため後段活性汚泥は容積負荷0.85→0.35kg/m3・日と低減された。
余剰汚泥は30〜40%削減、糸状菌は全く発生しなくなった。